大工道具の使い方
鋸(のこぎり)の使い方と
お手入れ方法
協力 (有)カネジュン 光川大造氏 >> 鍛冶人紹介へ
初めはストロークを小さく、材料に鋸刃が食い込み出したらストロークを大きくします。鋸は引く時に力をいれ、押す時に力を抜きます。
力任せはだめです。鋸の重さで自然に切る様な感じで挽きましょう。
鏝(こて)の使い方と
お手入れ方法
協力 梶原製作所 梶原直樹氏 >> 鍛冶人紹介へ
基本的な鏝の使い方は上から下、右から上です。
できるだけ簡単に塗るには難しい隅を先に塗っていく事でしょう。
鑿(のみ)の使い方と
お手入れ方法
協力 (株)フジカワ リカルド氏 >> 鍛冶人紹介へ
使い方:穴掘り
使い方:下り輪の調整
叩いて使う鑿の柄頭は、叩き割れ防止用に桂がはめてあります。正常では柄頭の木部が桂より上に出ています。
しかし、鑿を使用していくうちに柄頭がつぶれ、桂も損傷してくるので補修が必要になります。
使い方:下り輪の調整
砥石の面を平らにして下さい。切刃の角度は木材の硬さ・用途により違いますが、一般的には
木成ノミ:22度~28度、差ノミ:22度~28度、追入ノミ:23度~30度、中叩ノミ:24度~30度、中薄ノミ:24度~30度、厚ノミ:25度~30度 を目安に研ぎます。
加工する材料と鋸の角度は30度が一般です。(硬い材料は、やや鋸を立て(45度位)軟材・薄い材料は30度以下で使用が良いです。)
研磨機(グラインダー)等を使用すると、温度が上がって『焼き』が戻り、切れ味が悪くなります。刃先に充分に水をかけながら作業します。
また、あまり鋭角に砥ぐと、よく切れるが刃が折れやすくなります。注意しましょう!裏押しは『ベタ裏』が基本です。刃先に力を少し入れながら押してください。
作業終了後は、刃が錆びないように椿油等の防錆油をつけ、刃先を布や新聞紙等でくるんで保管してください。
柄の抜き方
知らない人も多いと思いますがなんと鑿の柄は抜いて交換することができるのです。簡単に説明します。
各部の名称
鉋(かんな)の使い方と
お手入れ方法
協力 ㈱常三郎 魚住徹氏 >> 鍛冶人紹介へ
使い方
鉋刃の研ぎ:うら刃の研ぎ
うら刃はある程度仕上げてますが、使用時は再調整が必要です。
鉋刃の研ぎ:刃先の研ぎ
刃先も削る条件等により研ぎで調整します。
押金(裏金)
刃先の角度に対して先端を70℃ぐらいの鈍角に研ぎ上げます。そうする事によって逆目が止まり易くなります。
台直し
鉋台は天候・乾燥・湿度・季節等により常に狂います。下端の調整は必ず行ってください。
鉋の保存は、鉋刃・押金を錆び止め油でよく拭き、鉋台に鉋刃を8分程度入れて保存します。
直射日光には絶対に当てない事や冷暖房の良く効く場所は避けて道具箱や発砲スチロールの箱に入れて置く事が大事です。
各部の名称
小刀の使い方と
お手入れ方法
協力 (有)池内刃物 池内広海氏 >> 鍛冶人紹介へ
様々な刃の形
小刀は細かい部分の修正や細工、園芸の接木などにも使われ一般的には何用という分類はせれていませんが、長い経験のうちに使用用途が定まったものもあります。
刃の形状により色々な使い方が出来ますので、使用条件や用途に合った小刀をお選び下さい。
小刀の持ち方・削り方
注意:刃の部分は大変危険ですので刃を握ったり人に向けたりは絶対にしないで下さい。また、安易なご使用方法は大変危険ですので十分注意して下さい。
鞘から簡単に抜く方法
図のようにクロスさせた親指でつっぱりながら鞘が1cm程度浮いたら軽く平行に抜いて下さい。
力で抜こうとすると反動で怪我をすることがあります。十分注意して下さい。少し硬い時はサヤの方を軽くたたくと抜け易くなります。
使用後のお手入れ:
研ぎ方(荒仕上)
人工砥石の場合、一定時間(荒目ですと最低10分水につけ染み込ませます。目が細かくなればなるほど長くつけた方が砥ぎ易くなります。
天然砥石の場合、人工砥石とは違い水に浸け過ぎると割れる原因となります。研ぎ面に軽く水を付ける程度にして下さい。
(硬い材料は、やや鋸を立て(45度位)軟材・薄い材料は30度以下で使用が良いです。)
使用後のお手入れ:
研ぎ方(仕上)
鉋台は天候・乾燥・湿度・季節等により常に狂います。下端の調整は必ず行ってください。
刃の表を研ぐと裏側に『カエリ』といわれる金属のバリが出ますのでそれをきれいに取り除けば完成です。また、さらに切れ味を追求したい方は#3000以上の仕上砥石か天然仕上砥石で同じ工程をおこなって下さい。
目の粗い砥石からスタートすると綺麗に仕上がります。理想は#100→#1000→#3000という手順です。
※片刃の場合、裏面を研ぎすぎると切れない原因にもなります。カエリを取る位の研ぎで終えて下さい。